プラダは、休日のための時間だけで華やかなひねりを加えたクラシックを提供しています

休日の祭典は喜び、喜び、そしてあらゆる面で豊かさをもたらす。ちょうどもう一つの飲物?もちろん。より多くのクッキー?うん、それを渡すことはできません。少し余分な輝き?はい。新年の感謝祭の直後から、今年のこの魔法の時間についてのすべては、余分な魅力と輝きをもたらします。あなたが休日のドレッシングを考えるとき、ブランドは心に浮かぶ言葉ではありません。それは頭からつま先まで、より真に、慈悲に行きます。


私はいつもバッグを見つけたので、私はバッグを着て、あなたの気分を見ることができると信じているので、個人的なスタイルの拡張機能です。プラダ サフィアーノ コピーのバッグは本当に少しだけでなく、完全に許容されるだけでなく、今年のこの時期に期待されるが、ピザの理想的な量とクラシックバッグは私のバッグを愛する心と魂に話す。
キャシー、小型のパンサーを含むプラダからバッグのこのトリオを入れてください、そして、すべての小さなGalleriaは加えられます。各々のデザインは、家の主食です(panierはより簡単です、しかし、簡単にあなたの既存のワードローブに継ぎ目なく動きます)、そして、プラダは前部に更なる花のアップリケsを提供することによってノッチにそれをしました。基本的な黒と白で提供されているシンプルなデザインで、追加ディテールは美しく目立つ。


年のこの時期は、これらのようなバッグがセンターステージを取る機会があるときです。ちょうど黒いドレスとクールな靴であなたの休日パーティーに歩いて想像してください。あなたはお祭りを感じるしたいが、あまりにも多くのことをしたくないので、プラダCahierのこのバージョンを選ぶ。またはあなたの新年のイブの服、滑らかなパンツと輝くトップを計画しています。あなたのバッグはそれの拡張になる必要がありますので、服を磨くしたいので、小さなガレリアを運ぶ。または、あなたは追加の要素で古典的な黒いバッグを必要と知っているので、クリスマスの朝を開くためにプラダ小さなパン屋をお願いします。


私たちは何度もcahierとgaleriaをカバーしました、そして、各々は強い次を持ちます、しかし、panierはプラダ家族により新しくて、私が個人的に好きであるバッグです。それが丈夫なサファリ革から巧みに作られるように、バケツ形のバッグはその形をよく保ちます。プラダ – Wikipediaつのトップハンドルだけでなく、長い取り外し可能なショルダーストラップがあります。バッグを閉じるために、垂直なポケットで内部のナッパ裏を示すために開くトップで、磁石閉鎖で革のひもがあります。花のアップリケのものは、それが衣類に巻き込まれないことを意味袋の前面にのみです。寸法は、7インチのH x 4インチの××6.7インチWを計ります。
ブラックとホワイトサファリの革でプラダクラシックのこれらの更新は、ちょうど休暇のための時間に到着しました。更新された時代を超越した形についての最良の部分は、使いやすさを失うことはありません。あなたがバッグの古典的なデザインから遠ざけずに十分に輝きを加えたバッグを探すならば、これらはあなたのためのバッグです。今すぐ買い物prada . com.

2万円台!メンズブランド腕時計の選び方

2万円台!メンズブランド腕時計の選び方

相手の男性のライフスタイルに合わせてデザインを選ぶ
相手の男性の普段のファッションや、好きなカラーなどを参考にする
防水やソーラー充電式など、相手の男性のニーズをチェックする
腕時計のデザインは、相手の男性のライフスタイルを参考にして選ぶとよいです。例えば、普段からスーツを着る方であればシンプルなデザインを選び、アパレルや美容関係の男性であればファッション性の高いアイテムを選びましょう。

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2020新作 リシャールミル スーパーコピー RM 17-01 トゥールビヨン 手巻 リファレンス :RM 17-01 トゥールビヨン
小売価格: 22800円(税込)

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タグホイヤー コピー TAG HEUER コネクテッド モジュラー 45 SBF8A8014.11FT6076
小売価格: 19800円(税込)

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IWC スーパーコピー アクアタイマー クロノ シャーク 世界限定500本 IW379506
小売価格: 19900円(税込)

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ウブロ スピリット オブ ビッグバン セラミックブルー 601.CI.7170.LR
小売価格: 24000円(税込)

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オメガ シーマスター スーパーコピー2503.33 コーアクシャル アクアテラ シルバー/オメガ 青針
小売価格: 19200円(税込)

また、スーパーコピー時計普段のファッションや好きなカラーを参考にしてデザインを選ぶことも効果的です。相手の男性のファッションや好きなカラーに合わせた腕時計は、日々のファッションに取り入れやすくなります。

ブランド腕時計には、電池交換不要のソーラー充電式や防水加工のアイテムなどがあります。相手の男性のニーズをチェックし、機能性を選ぶようにしてください。1万円台という予算以上に価値があるプレゼントになります。

「オールドネイビー」分社化は吉と出るか凶と出るか 鈴木敏仁のUSリポート

アメリカ在住30年の鈴木敏仁氏が現地のファッション&ビューティの最新ニュースを解説する連載の第2回目は、米ギャップからの分社化が発表された「オールドネイビー」の戦略を掘り下げる。そもそもなぜ分社化の道を選んだのか。

ロサンゼルスのわが家の近隣にローカルコミュニティーにしては若干大きめのショッピングセンターがある。スーパーマーケットとドラッグストアが核なのだが、さらにもう一区画分のスペースがあって、衣料やビューティといった専門店チェーンやディスカウントチェーンが複数入居している。そのうちの一つが数年前に破綻して退店した後がしばらく空きスペースになっていた。このご時世だからテナントも見つかりづらいのだろうと推測していたのだが、数週間前から工事が始まり、サインが立てかけられて分かったのは「オールドネイビー(OLD NAVY)」の新規出店なのである。

米ギャップ(GAP)は9月上旬、これから「オールドネイビー」で800店舗を新規出店すると発表した。そのほとんどは通常プロトタイプよりも小さく衣料リテーラーが少ない商圏を狙っていくとも説明していた。わが家の近くの出店予定地は、なるほどその通りの立地だった。ただ、細かい話は省略するが私が住む商圏で衣料は難しいと考えていて、クエスチョンマークが頭をよぎった。ひょっとすると出店戦略ありきで決めたのではないか――などとうがったことも考えてしまった。

米ギャップが「オールドネイビー」のスピンオフ(分社化)を発表したのは2月のことである。

「オールドネイビー」のスタートは1994年にさかのぼるので、すでに25年を経た中堅フォーマットだ。当時、小売業大手のターゲット(TARGET)の親会社だったデイトンハドソン(DAYTON HUDSON)が、「ギャップ」の廉価版のようなブランドを開発した。ギャップは対抗するために倉庫スタイルの店舗デザインで売る「ギャップ・ウェアハウス(GAP WAREHOUSE)」という実験店舗を作った。これを発展させたのが「オールドネイビー」である。ギャップを大企業へと成長させた中興の祖、ミラード・ドレクスラー(Millard Drexle)がパリのバーで見た看板に印象を受けて命名したことはよく知られている。

その後の成長については省略するが、2018年度末の時点で売上高は約79億ドル(約8056億円)で、同社の連結総売上高165億8000万ドル(約1兆7574億円)の48%を占めるに至っている。「オールドネイビー」の成長と「ギャップ」の縮小を年々続けてきた結果だ。「ギャップ」単体の売上高は公表されておらず、「バナナ・リパブリック(BANANA REPUBLIC)」といった他のフォーマットと合算した数字しか発表されていない。「ギャップ」と「オールドネイビー」の単体同士を比較すると、「オールドネイビー」の方がすでに売上高は多いかもしれない。

端的に多角化目的で作った事業が本体よりも大きくなってきたので分離するということなのだが、こういう場合の最大の動機は機関投資家による圧力である。事業ごとの成績が混在して株価に反映されるので、これをすっきりさせないと投資効果が低くなるからだ。最悪の場合でも好調事業を分離しておけばケガも小さくてすむのである。

経営陣は、双方の戦略がまったく異なるからだと説明する。モールへの出店戦略を柱にしてきた「ギャップ」に対し、モール外に出店するのが「オールドネイビー」。前者がECに注力しリアル店舗はこれからも縮小傾向となるのに対して、冒頭で書いたように後者はリアル出店を主軸に据えている。また前者の中価格帯に対して、後者は低価格帯であり、価格戦略も異なっている。

どうやら組織文化も異なるようだ。こういった違いを背景として、分離した方が戦略・戦術的にプラスになると判断したとしている。

ただし、ことはそう簡単ではないだろう。もともと双方は売り上げを食い合う関係にあるのだが、これからマーチャンダイジング(MD)をきっちり分けるのは容易ではないし、なによりお客の認識はそう簡単に変わらない。わが家の近隣にも出店するように、これからあちこちに「オールドネイビー」がさらに増える。そうすると「ギャップ」で買う動機はますます低くなってしまうことだろう。こういうケースでは低価格帯フォーマットの方が強いのだ。

また両社が共有していた機能を分離することによる相互マイナス効果(アナジー)が発生する。「オールドネイビー」は1億5000万~1億7500万ドル(約159億〜約185億円)、「ギャップ」は2億2500万~2億5000万ドル(約238億〜265億円)、加えて7億ドル(約742億円)の分離費用がかかると説明されている。これは過去の分離案件でもトップクラスのマイナス効果だとするアナリストがいる。

また18年度決算までの3年間、「オールドネイビー」の既存店成長率は、16年が1%増、17年が6%増、18年が3%増とプラス傾向が続いていた。ところが分離を発表した直後から、今年の第1四半期が1%減、第2四半期が5%減と、突然マイナスへと落ち込み始めている。これが長期傾向なのか突発的なマイナスなのかは不明だが、「オールドネイビー」自体も強気の出店戦略とは裏腹に業績が良いとは決していえない。スピンオフの実施は来年だ。吉と出るのか凶と出るのかーー経営陣のお手並み拝見といったところである。

「“がっかり”を減らした」ら大成功!! “ファースト・ラグジュアリー・ウオッチ”ヒットの理由は?

コンパニー フィナンシエール リシュモン(COMPAGNIE FINANCIERE RICHEMONT)傘下の「ボーム&メルシエ(BAUME & MERCIER)」は昨年、ブランド初の自社開発キャリバーを搭載した機械式自動巻き時計“ボーマティック(BAUMATIC)”を発売した。①日常生活に潜む磁気に対する耐性(耐磁性)②120時間のパワーリザーブ③一日±5秒以内の精度④耐久性を兼ね備えながら、⑤スイスメードの機械式時計で30万円台という良心的な価格の時計は、初年度からヒット。正直、他のブランドに比べると知名度は劣るが、全国の百貨店で売れ筋上位に食い込んでいる。

“ボーマティック”はなぜ生まれたのか?そして今後、どう広めるのか?同ブランドの最高執行責任者(COO)を務めるダニエル・ブレラード(DANIEL BRAILLARD)に聞いた。

改めてブランド初の自社開発キャリバーを搭載した“ボーマティック”は、どうして誕生したのか?

ダニエル・ブレラード「ボーム&メルシエ」最高執行責任者(以下、ダニエルCOO):私たちは、これまでも、これからも消費者にとっての“ファースト・ラグジュアリー・ウオッチ”ブランド。「ボーム&メルシエ」をきっかけに、素晴らしい時計の世界を楽しんでくれたらと思っている。時計をそれほど知らない消費者には、高級機械式時計の“当たり前”なんて通用しない。例えば携帯電話やバッグの留め金などの磁力が精度に影響を及ぼしたり、3年とか5年に1度はメンテナンスが必要で費用は決して安くないことを知ると、購入に二の足を踏んだり、時には「せっかく高い時計を買ったのに」と落胆することもあるだろう。5年前に“ボーマティック”の開発に着手したのは、そんな“がっかり”を減らしたかったから。初めての自社開発キャリバーでは、性能を追求したかった。「これだけの精度」「これだけのパワーリザーブ」と到達すべき目標を定め、「じゃあ、実現のためにキャリバーはどうする?」という話し合いをスタートした時、「パーツを自分たちで一つ一つ決めて、それを全て組み込むプロセスを経ないと達成できないね」という結論に達したんだ。

結果誕生した“ボーマティック”は業界の有識者からの評価が高く、店頭でも順調なスタートを切った印象だ。初年度の成果は?

結果は「ベリー・ハッピー」。特に日本は、時計に対する要求が極めて高い国だがよく売れて、“ボーマティック”への自信を深めることができた。日本と香港、中国は、去年の4月に“ボーマティック”を最初に発売した国だ。買ってくれたのは、本当にさまざまなお客様だ。COSC(スイスの公式クロノメーターの検査機関)による認証を取得していることに価値を見出してくれた時計通の方から、美しい時計を探して“ボーマティック”にたどり着きCOSC認証は背中を押したくらいの方までバラバラだった。

直接見せず直感的に訴える 「ボーム&メルシエ」のショートムービー4連発

時計の発表に際して作ったショートムービーは、簡潔で、キュートで、時計通じゃなくても見てしまう内容だった。重厚な音楽にのせてムーブメントや文字盤、外装のアップを見せるありがち”な映像ではなく、数本のムービーを作った理由は?

“ボーマティック”の利点を、テクニックやイノベーションを忘れ“ファニー”に伝えたかった。テクニックやプロセス、素材を語るのは、もはや“スペシャリスト”の視点。“ファースト・ラグジュアリー・ウオッチ”であるべき“ボーマティック”にふさわしいアプローチだと思えなかったんだ。「消費者にとっての“ボーマティック”って、何?」と考えると、その答えは「扱いやすいのに素敵な時計」。5日間のパワーリザーブやシリコン製のひげゼンマイなどを理解していただくことは、必ずしもマストではない。もちろん、興味があればしっかり説明するけどね(笑)。

今後の戦略は?

“ボーマティック”は、私たちにとって大事な価値あるムーブメントだ。少しずつ搭載する商品を拡充したい。手始めにパーペチュアルカレンダー搭載モデルを発売したところ。他のファンクションを搭載したモデルにも、順次“ボーマティック”を使うつもりだ。

パロディーキングに直撃 こんなにパロって摘発されない理由は?

パロディーTシャツで知られる「ビーエルティー(BLTEE)」のデザイナー、ブライアン・リッテンバーグ(Brian Lichtenberg)が来日した。ニコラ・フォルミケッティ(Nicola Formichetti)が手掛ける雑誌「フリーマガジン(FREE MAGAZINE)」の期間限定セレクトショップ「フリーギャラリー」に出店し、「エルメス(HERMES)」風の“HOMIES”などの人気シリーズや、新作商品を販売。いずれも、どこかで見覚えのあるモチーフ使いだが、「一度も摘発されたことが無い」とブライアン。こんなにパロっても怒られない理由を直撃してみた。

パロディーTシャツを作り始めたきっかけは?

ブライアン・リッテンバーグ「ビーエルティー」デザイナー(以下、ブライアン):コレクションブランドとして発表している「ブライアン リッテンバーグ」で販売した “No1 BRIANEL(ブライネル)”のロゴTシャツが好評だったこと。そこから派生して、パロディーTシャツのブランド「ビーエルティー」を2006年にスタートした。

パロディー商品について、メゾン側から摘発されたことは?

幸運なことに、どのメゾンからもご指摘を受けたことが無い。その理由は、おそらく僕のデザインが明るくポジティブに、人を笑わせるような内容だからだと思う。僕は、パロディーさせてもらっているデザイナーの全員を尊敬しているので、彼らが嫌な気持ちになったり、悲しむような商品は作らない。

「ビーエルティー」はラグジュアリー・ファッションのアイコンを似せたパロディーの先駆けだったが、他のブランドでパロディーをしているブランドはどう見ている?

みんな賢いと思う。しかし、本家本元をからかったり、ネガティブな内容でアレンジしてしまうデザイナーがいることは非常に残念。

ルイ・ヴィトンのバッグ「カプシーヌ」現代アーティストとコラボ – カラフル波模様や果物チャーム付き

ルイ・ヴィトンから、6名の現代アーティストとコラボレーションした「アーティーカプシーヌ コレクション」が登場。2019年6月28日(金)より、ルイ・ヴィトン松屋銀座店、表参道店、大阪心斎橋店、期間限定ショップにて発売される。

ルイ・ヴィトン×6人の現代アーティスト

「アーティーカプシーヌ コレクション」では、ルイ・ヴィトンのアイコンバッグ「カプシーヌ」をキャンバスにして、世界的に活躍する6名のアーティスト、サム・フォールズ、ウルス・フィッシャー、ニコラス・フロボ、アレックス・イスラエル、シャバララ・セルフ、ジョナス・ウッドが各々の世界観を表現する。

アレックス・イスラエルによる、ひと際目を惹くカラフルなカプシーヌでは、代表作に描かれる“カリフォルニアの波”のような曲線を、光沢感のあるカーフレザーで作り上げた。

また、バッグの中から顔を出しているサーフボードのフィン2つは、遊び心を加えるだけでなく、コームとミラーとしても使えて機能性も十分。内側のポケットのファスナーには、アレックス・イスラエルの横顔を模した引き手があしらわれている。

ウルス・フィッシャーは、果物や野菜をぶら下げたユニークなカプシーヌをデザイン。ホワイトのシンプルなバッグに組み合わせたのは、本物そっくりのバナナやニンジン、イチゴなど6種のチャームだ。1つ1つ手作業で色付けしたシリコン製のチャームには、ゴールドカラーのメタルチェーン付き。バッグのボトムやサイドに取り付けて自由にアレンジを楽しめる。

ニコラス・フロボの手掛けるカプシーヌでは、生きいきとした立体的な花でモノグラムフラワーのイメージを表現した。なめらかなブラックのカーフレザーに、ブルーのしなやかなラムレザーを丁寧に縫い合わせて、まるでオブジェの様なアイテムに仕上げている。

その他、ジョナス・ウッドの作品をベースに、手作業による繊細な刺繍を施したモノクロのデザインや、19種類以上のレザーをコラージュしたシャバララ・セルフのデザイン、ジャカード織りとデジタルプリント、刺繍などを組み合わせたサム・フォールズの自然を描いたカプシーヌがラインナップする。

なお、6月28日(金)から30日(日)の3日間、代官山T-SITE ガーデンギャラリーにて期間限定ショップを開催する。

詳細
ルイ・ヴィトン「アーティーカプシーヌ コレクション」
発売日:2019年6月28日(金)
取扱店舗:ルイ・ヴィトン 松屋銀座店、表参道店、大阪心斎橋店、代官山T-SITE期間限定ショップ
価格:1,020,600円
※全世界各モデル300個限定。

発売記念限定ショップ
期間:2019年6月28日(金)~30日(日)
場所:代官山T-SITE ガーデンギャラリー
住所:東京都渋谷区猿楽町 16-15

顧客からビジネスヒントをもらうUA岩野マネージャー

一着の服ができあがるまでには、デザイナー、パタンナー、素材を作る人、縫製する人など多くの人が関わり、でき上がった服は販売員が売る。その橋渡しとなる役目を担う営業マンは日が当たることは少ない。ファッション業界にいるたくさんの営業マンが日々、デザイナーをはじめとした多くの人が作った服を、一人でも多くの消費者の手に渡るよう奮闘する。実際、ファッション業界の営業マンのお仕事とはどういったものなのかーー。

平成時代を振り返ると、ファッション業界にそれまで存在しなかった新たな文化、ビジネスモデルがセレクトショップだろう。欧米をはじめとした海外への憧れを、ファッションを通して表現したショップで、多くのファッション好きを生み出した。ユナイテッドアローズ(UNITED ARROWS以下、UA)の岩野徳郎・第一事業本部新規開拓担当マネージャーはそんなファッションを愛する一人。しかもUAに対する情熱は人一倍だ。同社には、いわゆる営業職と呼ぶ職種はないが、ライセンス展開やデベロッパーとの交渉などを担当してきており、社内外の“交渉人”を担ってきた岩野マネージャーのお仕事術とはーー。

きっかけは、成人式のネクタイを探しにUAの名古屋店に行ったことだと思います。今もいらっしゃる方に接客をしてもらって、その接客がすばらしくて。ネクタイ1本を選ぶだけだったのに、本当に親身になって接客していただき、心に響いていました。いよいよ就職活動というときに、ただ漠然と「好きなことを通じて、人を幸せにできたら」という思いがあったんですよね。それを思った時に、あの時の接客が蘇ってきて。野球も好きだったので、ファッション業界か球団に入るか悩みました。ファッションは洋服だけでなく、美しさというか高揚感とか、野球よりも幅広い人に感じてもらえるのではないか。100人より200人、200人よりは1000人に届けたい。そう思うと、ファッションがいいなと思ったので、UAを受けたんです。そしたら見事に書類審査で落ちてしまって(笑)

実はUAしか受けなかったんですよ。成人式の接客体験もそうなんですが、UAのショップの本気度が違うなと思っていて。品ぞろえもそうですが、レイアウトの美しさとか。あと、あんまり言いたくないですけど、当時の洋服屋さんってなんかちょっと上から物を言われるような気になって。「これはこうだよ」「この合わせはダメだよ」みたいな……。そういうところが多かった中、UAはちょっと違って。それこそネクタイを買いに行って、着ていたスーツを褒めてくれたり、合うスタイリングを教えてくれたり、さらには「うちじゃなくても、ほかの店でも買えますよ」とか言ってくれたり。だからUAだけに絞って、会社説明会に行きました。説明会は2000人ぐらい集まっていて、結果、採用は10人ぐらいの狭き門でした。でも、絶対入社するしかない、という強い気持ちで臨んだんです。でも落ちた……。ショップに行って「落ちました」と話したら、「アルバイトからでもなれるよ」って聞いて、「あ、そうなんだ!」って(笑)。それで大学4年からアルバイトで入りました。

アルバイトで入って半年後に社員になって、その半年後に横浜店に異動になりました。それまで路面を中心に展開していたUAが、ターミナルのファッションビルに入る第一号店の横浜店は、社内でも大きな反響がありましたが、自分から「横浜に行きたいです。チャレンジさせてください」とお願いしました。路面よりも当然ですがトラフィックがあるので、大勢の人を幸せにできると思ったんです。それから一年足らずで原宿本店メンズ館に異動になりました。実は異動したくなかったんです。先ほどの話じゃないですが、当時の時代背景からも、分かる人に分かってもらえたら、という考えも原宿本店にはあったように思います。異動後、多くの人にUAの良さを分かってほしく、会社にもいろいろ意見していたので、たぶん生意気だったと思います(笑)。原宿本店での販売員時代が一番辛かったかもしれないですね。

原宿はいわゆるセレクトショップの“本場”ですから、ターミナルの店舗のやり方では、やることなすこと注意されました。

反発するんだったら、売り上げを取ろうと、実績を残そうと思って。一年間、相当頑張ったんです。そしたら売り上げで一番になったんですが、それは意外と簡単なことでした。

当時は、お客さまに委ねるスタイルで、積極的な声掛けはしていなかったんです。地下1階にあったメンズドレスフロアにいたんですが、原宿本店の地下に降りて来る人って、ふらっと来たのではなく、相当買いたくて来ていた人が多かったと思うんです。だから、きちんと声を掛け、接客すれば購入してくれました。

やっぱり、「美意識」というところなんでしょうか。ホスピタリティーの精神は当然、ターミナルの店舗でもすごく意識していましたし、お客さまのお役に立ちたいという思いはありました。でも、そこに高揚感とか、美しさという、言葉使いだったり、所作だったり、立ち居振る舞いだったり。メジャーの垂らし方、ショッパーの渡し方も美しくて……。例えば、お客さまの正面に行ってショッパーを渡すのか、横に行って渡すのか。お客さまと同じ方向を向く、横に行ってショッパーを渡す方が、安心感が違います。「何かあったらおっしゃってくださいね」という言葉が、全然違って伝わるんです。お客さまに安心感、信頼を買っていただくんだな、お客さまが持って帰っていただくものが違うんだな、というのはとても勉強させていただきました。

より深いサービスを追求しようとなった時に、束矢クラブといった会員制のVIP対応の部、外商の部隊ができ、そこのお客さまは原宿本店の方が多かったことから店長から異動になったんです。そこでの仕事はよりパーソナルな関係かもしれません。食事などをご一緒したりすると、だんだんとその人の役に立ちたくなってくるというか、洋服の販売にとどまらず、「今度、家の模様替えをしようと思うけど、どういったレイアウトがいいと思う?ラグは?」とかと頼ってもらえるようになりました。そこから学ぶことがすごく大きかったんです。ファッションの力というか、ファッションを通じてここまで価値観を広げられるのかと。すごい力だなあと思いました。

そうですね。信頼ですよね。先ほどのショッパーの話と一緒だと思うんです。どこまでお客さまと信頼関係が結べるか。

外商や束矢クラブでは、やはり会社経営者が多かったんです。信頼関係が深まるとなんですが、「営業の仕事は第一印象も重要だから、うちの子たちにファッションを教えてやってほしい」と言われて簡単なセミナーを行ったりしていると「うちの会社の制服やれないかな?」とつながって。そこから法人外商が始まって、“営業”のような仕事になったと思います。でも、僕の中では、普通に接客していた延長線なので、これが営業とは思ってないんですけど。

サッカーチームのユニホームや、企業のノベルティーなどを作りました。それも外商や会員の方から、「うちが満足しているし、ほかの会社でもやれるんじゃないの?こういうのビジネスにした方がいいと」と教えていただいたんです。自分から売り込みに行くというのは実はあまりなく、お客さまとのつながりがほとんどで……。またお客さまから、「ECに窓口を作ったらいいんじゃない」とアドバイスをもらって作ってみたら結構、問い合わせが結構来たんです。制服やほかにもいろいろ作ってほしいと問い合わせが来ました。

それはやっぱり、弊社が本業でしっかりブランディングをやってきたからだと思います。企業理念として、「真心と美意識をこめてお客様の明日を創り、生活文化のスタンダードを創造し続ける。」とあるのですが、それをしっかり捉えたビジネスをやっていることが、弊社と組んでビジネスをやれば、新しい価値を生み出せると思っていただけているんだと思います。

餅は餅屋じゃないですが、専門性を持つところと、弊社が持つ審美眼が掛け合わさることで、新たな価値を生み出せるのではと。ライセンスでは、洋服よりはタオルやシューケアグッズなど小物や雑貨を中心に展開しました。もともと得意なところと組むことで、それまでのUAではない販路へも広がり、新しいお客さまも獲得できマーケットを拡大することができます。これから、ギフトカタログも誕生しました。

当時は3人いて、僕はトップではなく営業担当だったんです。その3人でよく話をして、どういうところと組むのが良いかを考えたり。組む企業さんと弊社で、目的は同じですが、ビジネスの仕方、アプローチの仕方違ったりします。その辺をこちら側に合わせてもらう方法ではなく、どうバランスを取るか。それは折衷案ではなく、新しいアプローチがあって、それを考えて提案していました。

一番大変だったのは実は社内に理解してもらうことだったんです。ライセンスビジネスをやるというのが“ブレ”ちゃうっていう表現になってしまって。そうではなく、少し幅を広げるとか、少し奥行きをつけるだけの話なんです。

ライセンスと聞くとそういうことを思い浮かべる人も多くて。審美眼はブレずに餅は餅屋で作って、新しいマーケットを作るという考えを社内に伝え続けました。

今はないですが、UAが展開するライセンスブランドを集めて百貨店さんにUAの冠を持ってコーナーを作ったことがあります。また、それまでタオルのライセンス展開であれば、百貨店の平場に入りますが、タオルメーカーさんがきちんと冠を持ってショップスタイルで展開する中に、われわれUAがコーナーを持つというスタイルもありました。そうすることで顧客層が広がり、新しいマーケットができるということです。

そうですね。でも結局は接客と一緒です。デベロッパーさんが何を求めているのか、UAがどういった価値を出していきたいか。なので事業の話をすごく聞きました。事業責任者と会話を重ねることで、こういう考えだから出店したいという思いも出ますし、たとえば大きな商業施設ができるとしたら、単に出店するというのではなく、デベロッパーさんと何か一緒にやれることがあるよね、という話をしたり。この時代に人脈もたくさんできました。

昔から重松理名誉会長が「街づくりをやりたい」ということには共鳴していて、まさに店舗開発というのは街づくりなんだと思いうんです。街づくりのワンピースを担わせていただいているのならば、どういう街づくりをするかから話ができたらいいなと。

またどうしても出店したいという場所があった場合は、本当にしつこくオーナーさんの元に通って思いを伝えますね。オーナーさんの中にはファッションに興味がなく、われわれを知らない人もいます。全フロアを使いたかった場合、ワンフロアだったらいいよと言われてもそれでもやっぱり全フロアを使いたいと思ったとき、われわれが出店することで、その地域がぐっと盛り上がり、価値があがるんだよということをお伝えするんです。

新しいスタンダードを作るために、洋服だけじゃなく、ファッションにはものすごく力があると思っています。今までのビジネスとは違ったスタイルのビジネスの方式を作り開発を進めています。後は、既存のライセンス企業さんとお付き合いさせていただいたり、ギフトカタログをブラッシュアップしたり、外商をやったり、最近は卸もスタートしたのでその営業をやったりとかさまざまですね。

全てのカテゴリーで新たな価値を生み出し、スタンダードになるような、長く続くものを作って、多くのお客さまに高揚感や感動を与えていきたいです。「UAってやっぱりいいよね」と思ってもらえるモノを作り出せたらと思います。

また、地方の郷土品を作っている人のところにプライベートでも足を運ぶことがあるのですが、そういったところが息途絶えないようにできたらと思います。さらに、夢としてホテルだったりもいいですよね。例えば、食など、全然違う畑で戦っている、同じ考え方のところと何か一緒にやれたらいいなと思います。

人気ボーイズグループiKONに直撃取材 好きな香りやスキンケアの秘訣を語る

BIGBANGや2NE1など大人気グループを多く世に送り出してきた韓国の大手芸能プロダクション、YG ENTERTAINMENTに所属するiKONは、同事務所が企画したサバイバル番組「WIN: WHO IS NEXT」(2013年放送)、「MIX & MATCH」(14年放送)から結成され、15年にデビューした7人組ボーイズグループだ。力強いダンスと圧巻のパフォーマンス力に加え、ヒップホップ調の曲からバラードまで幅広くヒット曲を出し、現在国内外で人気を集めている。8月24日から日本での全国ツアーを控えている彼らに、男性ならではのスキンケアや香りなどについてのこだわりを聞いた。

支度に一番時間がかかるメンバーは?

JAYさん!

JAYさんは遅刻の王。

シャワーの時間が長くて、どうしても……。

美容にこだわるメンバーは?

僕たちはほとんどメイクしないけど、SONGさんかな?

最近は少し肌荒れをしてしまったけど。

SONGさんといえば「ニベア(NIVEA)」のリップクリームをいつも持ち歩き、広告塔にもなって話題を呼んだが、本当に毎日リップを持ち歩いている?

はい、もちろん!(リップを差し出しながら)今も持っている。特に少し赤みがあるカラーリップが好き。どこにでも持ち歩いていて、今は「ニベア」がないと不安になるほど。

スキンケアのこだわりは?

仕事上メイクをすることが多いから、しっかりクレンジングすること。

毎日シートマスクをして保湿している。

僕も保湿には気をつけていて、化粧水は欠かせない。

髪型や髪色に関しては?

僕は今パープルとブルーを入れてもらっている。練習生の時からいろいろな色に染めていて、レインボーにしたり、ホットピンクにしたり。

そこまで染めて髪は傷まない?

全く!

今はまだ大丈夫!

好きな香りは?

「トム フォード(TOM FORD)」が好き。

清潔感のある香りが好み。シャンプーの香りとか。

プレゼントでいただいた「シャネル(CHANEL)」の香水を最近つけている。

「ジョー マローン ロンドン(JO MALONE LONDON)」が大好きで、今いろいろな香りを集めている。

僕は油そばの香りが大好き。昨日もみんなで食べたばかり。

「ランバン(LANVIN)」の香水。

女子につけてほしい香りは?

やっぱりシャンプーの香り。

僕も「ジョー マローン ロンドン」が気に入っているから、「ジョー マローン ロンドン」だったらうれしい。

体作りを一番しているのは?

今は僕が一番トレーニングしているかな。今運動が一番のストレス解消方法。

睡眠が一番。

やっぱり油そば。あとは友達や家族に会うこと。

僕はお酒を飲むことも。

ゲームをすることが多い。

これから日本のツアーが始まるが、今年も最後は京セラドームで締めくくるという大規模なツアーになる。歌やパフォーマンスはもちろん、楽しんでいただけるコンテンツも用意しているので期待してほしい。

日本のファンの皆さんのためだけの最高なパフォーマンスを準備したので、僕たちも一緒に楽しい時間を過ごせることを楽しみにしている。

パリ・メンズ 裸の王様が誇らしげに物語るファッション

ファーストルックの袖をカットオフしたダブルのコートは、半透明の塩化ビニル素材。ブラックのバミューダパンツに、足元は同じくビニル素材の「ナイキ」のスニーカー。そこから一貫して、王冠をイメージさせるヘッドピースとシースルーのアイテムが続く。「コム デ ギャルソン・オム プリュス」2017年春夏のテーマは、アンデルセンの童話「裸の王様」だ。
王様の透明なコートには、大きさの異なる赤や黒のチェックなど、さまざまなデザインが加わる。さらにはストライプのシャツ地とのハイブリッド、同素材のショートパンツの上からのレイヤードなど、ビニル素材は今季のキーマテリアルだ。一方、ビニル素材以外のアイテムでは、唇や王様のヒゲにフォーカスした口元と、水玉を合わせたモチーフのセットアップが印象的。唇とヒゲは、裸の王様をウワサする群衆と、それには全く気付かない彼自身をイメージさせる。

終盤には「王様は裸だ」というメッセージがプリントされた透明のコートが再び登場。ただその下には、「でも、これが僕のファッション」という王様のメッセージもプリントされた。

物語では裸だった王様は、ランウエイでシースルーのアウターを身にまとい、これが僕のファッションだと誇らしげに歩く。自分の道を突き進む強さを持った「オム プリュス」らしさを醸し出した。

世界を魅了する現代芸術家トム・サックス 「ナイキは僕を、僕はナイキを必要とする」

「エルメス(HERMES)」の包装紙で「マクドナルド(McDONALD’S)」のハンバーガーセットを再現した「Hermes Value Meal」(1997年発表)をはじめ、さまざまなファッションブランドのアイテムを模した作品で世界中にその名を知らしめたトムは、日本の伝統文化・茶道を彼なりに解釈した個展「ティーセレモニー(Tea Ceremony)」を東京・新宿の東京オペラシティ アートギャラリーで6月23日まで開催している。

並べられた椅子の背もたれ裏には、トムがヒーローだと思う人物やキャラクターの名前が一つ一つ手書きされている PHOTO : YOSHIAKI HIKINUMA

“茶会”と称する同展は2016年にニューヨークで初めて開かれ、3年を経て茶道の本場日本での開催となった。会場ではまず、トム自身が出演して茶事の作法を実演する同タイトルの映像「TEA CEREMONY」の鑑賞から始まる。鑑賞後、奥へ進むと露地草履風のナイキ(NIKE)の特注サンダルが並べられ、その先にあるトタン屋根でできた門をくぐると庭園が広がり、茶室も設けられている。このように、動線をなぞればトムのフィルターを通した茶道の世界観に没入できるだけでなく、亭主であるトムの“茶会”に招かれた客人として、茶道の一連の流れも自然と知ることができる展覧会となっている。

 個展が開催された4月下旬は、毎回即完売の人気を見せるナイキとの新作コラボコレクションを発売するなど、まさに“Tom Week”だった。来日したトムに個展はもちろん、アーティストとしての道のりや哲学、そしてナイキとの関係までの話を語ってもらった。

個展についての話をお伺いする前に、そもそもアーティストは志してなったのでしょうか、それともなるべくしてなったのでしょうか?

大学時代に間違って彫刻の授業を取ってしまったんだが、そこでは「君たちは美大生なのではない。授業の1日目からすでにアーティストなのだ」という大学の校訓というか精神を教えられた。授業を取ったこと自体は間違いだったが、課題に真剣に取り組んでいたことで今に至ったと思っているよ。

精神的に大人になった頃からアーティストを志していたのかと思っていました。

子どもが大きくなる過程でアーティストという職業が選択肢に入っていないことが多いのは、アーティストの道を選ばない理由にばかり着目するからだ。でも、そういう道もあるんだという理由に着目して努力すれば、想像もできないほど遠くまで行ける可能性がある。別の言い方をすると、「失敗すると自分で思ったらそれはもう100%、絶対に、確実に失敗する。でも自分は成功すると信じれば、成功するかもしれない」ということだ。

自分を信じることが一番大切だと?

もちろんそうだが、言葉にすると陳腐だな……。「自分を信じるべし」なんていうと、歯医者の待合室とかに貼ってあるポスターみたいだから違う言い回しをしたけど、これは精神的で宗教的な話に近い。当然、自分を信じる必要はあるが、それでも失敗する可能性は大いにある。だが成功するためには、自分の作品でいいと信じる部分に集中して努力するしかないんだ。オリジナリティーに関していうのであれば、まず自分自身や周囲のコミュニティーの価値観に忠実であることから始まって、その上に構築していくものじゃないかな。

それでは日本で個展を開くことになったきっかけを教えてください。

数年前に東京オペラシティから「個展を開かないか?」と話が来たんだ。非常に光栄に思うよ。僕の作品を高く評価し、アプローチを理解してくれている証拠だと思う。なにしろ、外国人である僕が“茶会”を開くというリスクも覚悟してくれたことでもあるからね。

作法や文化については、日本人と同等かそれ以上に心得ているようですが、どこで習得したんですか?

世界でもっとも素晴らしい芸術様式の一つだから、芸術を学ぶ者として常にそこにあった感じだね。例えばミケランジェロ(Michelangelo)やザ・ビートルズ(The Beatles)、ブルース・リー(Bruce Lee)、ボブ・マーリー(Bob Marley)をどうやって知ったのかなんて聞かれたら困るだろ?そういう大きな存在というのは、いつの間にか知っているもの。とはいえ、最初は15~20年ぐらい前にニューヨークの裏千家の茶道教室に通ったところから始まっているんだ。

裏千家や千利休について知見がない日本人も多い中で、感心してしまいます。

まぁ、マルセル・デュシャン(Marcel Duchamp)の名前を聞いたことがないアメリカ人もいるだろうし、同じようなことさ(笑)。

今回の個展では、おなじみの「ナサ(NASA)」をはじめとした宇宙モチーフの作品も並んでいますね。

先ほどの「スペースプログラム・マーズ」でも今回の「ティーセレモニー」でも、宇宙や茶道そのものを表現したいわけではなくて、彫刻のための土台というか、枠組みのような役割を果たしているだけなんだ。

個人的に“男の子”はみんな宇宙に興味があると思っていて、そこから派生したのかと。

確かにそこから始まった部分はあるかもしれない。だが、「ティーセレモニー」が純粋に茶道に対するリスペクトからスタートしているのと同様に、宇宙もリスペクトや興味からスタートしつつも、最終的には僕のアイデアなどを彫刻で表現するための土台になっている。僕の彫刻で大切なのは透明性というか、作品に使った素材同士のつなぎ目が見えて、何も隠されていないこと。それが僕が作ったということの証明であり、iPhoneのような史上最高の製品の対極にあるものだということも示しているのさ。

制作の背景が見えるというか、完全ではないことがいいーーつまり“不完全な美”という意味でしょうか。

その通り。「スペースプログラム・マーズ」も「ティーセレモニー」の作品も、不完全性を受け入れる点が好きなんだ。宇宙機材をよく見ると不必要な機能や飾りなどは一切なくて、つなぎ目が見えたり、塗装すらされていなかったり、使われてきた形跡が残っていたり、武骨な雰囲気を持っている。それは日本の茶道や伝統的な工芸品、建築などにも通じることだと思うし、歴史あるものや伝統に対するリスペクトを感じるんだ。

今回は展示していませんが、これまでに「シャネル(CHANEL)」や「エルメス」など、ファッションブランドをモチーフとした作品を数多く制作してきましたが?

ファッションをこの消費社会の諸悪の根源だと思っているから、実はあまり関心がないんだよね。ファッションの“シーズン”という考え方は、計画的に製品を廃れさせることへと直結している。そして消費者、特に女性に対して、最新ではないアイテムを着ていることを時代遅れで恥ずかしいと思わせ、さらに現実的ではない理想像で苦しめ、病に悩ませる。そういう点が大嫌いだ。

ただ、女性を最高にセクシーでいられる手助けをするために仕事に打ち込んでいる素晴らしいデザイナーたちには、もちろん敬意を表するよ。アズディン・アライア(Azzedine Alaia)はシーズンという考えを持たず、自分の作品が進化していくことに注力していたので尊敬しているね。同様に、僕がスタジオで制作しているものは美術館やギャラリーなどアート界のために作っているわけではなく、僕たちのコミュニティーのために作っている。そしてそのコミュニティーには、読者のみんなも含まれているんだ。

個展開催と同時期にナイキとのコラボコレクションを発売しましたが、ナイキとは長年協業していますね。どういった経緯で協業はスタートしたんでしょうか?

2007年頃からナイキのCEOで友人でもあるマーク・パーカー(Mark Parker)とコラボの話を始めたんだが、条件や考えなどが折り合わなくて悪戦苦闘していた。それで長年かけて話し合った結果、お互いにフィフティーフィフティーの関係じゃない限りコラボアイテムの製作はうまくいかないということで合意したーーつまり、僕がナイキなしでは作れなくて、ナイキも僕なしでは作れない物を作るということ。そうした考えをコラボアイテムに反映しない限り製品化しないということだった。

“ナイキとしか作れないもの”ということで、12年にコラボスニーカー“ナイキクラフト マーズヤード(NIKECRAFT MARS YARD)”を発表したんですね?

その通りだ。僕は作りたいと思ったものを“何でも作れる”し、それを売りにしているとはいえ、スニーカーはとても複雑な構造をしている。特にスポーツ用のシューズに関していえば、ちゃんと機能するものである必要があるから作るのが難しくて時間がかかったんだ。

“物を作る”という同じ枠組みではあるものの、アート作品は鑑賞されることが主で、スニーカーは鑑賞よりも機能性が求められます。この違いに苦慮することはありましたか?

いや、実は全く同じなんだ。僕のスタジオには金属や木材を扱うための基本的なツールがそろっている。ナイキは5万人規模で動かすような巨大な機械を持っている。ただ作るために使うツールやアプローチが違うというだけさ。

(アート作品とは違って)“大量生産される”という点も考量する必要があるかと思います。

コラボの利点は、大量生産できるということ。僕にとっては作品を手作業で一つずつ作ることも、完璧に仕上げることもたやすい。どこか改良したいと思ったら、すぐに直すこともできる。ただ、1人で同じものをたくさん作ることはできない。そこで大量生産するために大企業との協業が必要になってくるんだ。だが、製造工場のスケジュールと発売のタイミングを調整することは本当に大変で、時間も常に足りなくて、いつも直前まで試行錯誤している。それに大量生産や大企業とのコラボは、何かを間違えた場合すぐに作り直すことができないぶん被害の大きさが尋常じゃない。だからこそアイデアを大きく膨らませられる可能性も桁違いなんだけどね。

そういった背景があるから、“ナイキクラフト マーズヤード”をアップデートした“ナイキクラフト マーズヤード 2.0”が生まれたんですね。

その通り!改良というのはどんなときでも常に考えていて、大量生産された“マーズヤード”を日常的に履き続けることで発見できた部分を改良し、“マーズヤード 2.0”が生まれたんだ。

ちなみにフランク・オーシャン(Frank Ocean)が“マーズヤード 2.0”の色違いを履いていたのですが……?

彼は悪趣味でね、自分でDIYしたか頼んだか知らないけど僕は好きじゃない(笑)。

ポンチョをはじめとした今回のコラボコレクションについて教えてください。

まず読者のみんなに、(今回のコレクションは)“トム・サックスがナイキのために作ったものではない。ナイキが僕と僕のチームのために作ったものである”ということを伝えたい。僕がナイキのために仕事をしたのではなく、ナイキが僕らのために仕事をしてくれた。ナイキはアスリートのために仕事をしていて、肉体がある者はみんなアスリートーー言い換えると、“エア ジョーダン(AIR JORDAN)”がマイケル・ジョーダン(Michael Jordan)のために作られたように、ナイキは僕たちがスポーツをするために必要なものをサポートしてくれたんだ。

コレクションは冬と春の狭間にある3月をテーマにしている。3月は少女と大人の女性をつなぐ思春期のような月だから、僕らのチームでは“移行期の月”と呼んでいる。だから今回のコラボでは“移行”を大きなポイントとしていて、ポンチョは何もないところから、プルタブを引っ張るだけで一瞬にして暖かさを提供してくれる衣服として現れる。ビーニーも、頭を覆うという最小限の布地の大きさで、最大限の暖かさを提供する。このように今回のアイテムは、どれも“移行”がとても素早く行われる製品だ。

なぜスポーツブランドであるナイキとポンチョを製作したんでしょうか?

ポンチョが好きで必要だった、それだけさ(笑)。開発には数年かかったんだが、東京滞在中に雨に降られたから実際に使ってみたら改良したい点を見つけた。だから、ポンチョの改良版“ポンチョ 2.0”を発売することになったら、東京での経験を生かした機能がついているものになるだろうね。

ビーニーはエンジニアリングの観点からすると、多くの熱量が奪われる頭を最小限の布で覆うことで最大限の暖かさを提供する、最も効率的なアイテムなんだ。まるでセーター……いや、それ以上に重ね着をしたような効果がある。それにとても小さいから、折りたためばどこにでもしまうことができる機能性の高さもある。

ビーニーは後ろにペンが挿せる仕様も備わっていますね。

僕は常に鉛筆を持っているわけではないんだけど、それは収納するための場所がないからというのが大きい。でもこういうところに鉛筆を入れてることができたらなくさないし、すぐに取れるからいいかなと思ったんだ。あと、このビーニーって、かぶるとちょっと変な感じになるだろ?こんなものを頭にかぶっている時点で少しおかしな人に見えるのに、鉛筆を入れるところまであったらそれがさらにクレイジーな感じに強調されていいかなって(笑)。いつか黒いバージョンも作ってみたいとは思うが、ヘンさが薄れるし目立たなくなってしまうから考えものだ。

ショーツは実際に履いてみたところ、ダウンのように非常にモコモコとした質感で、ショーツだけど暖かい印象でした。これは気候変動が大きい3月に対応できるためでしょうか?

体の中心さえ暖かければ全体が暖かくなるという観点から、ショーツでも問題ないように中に軽くて暖かな素材のグースダウンを使用しているんだ。800フィルパワーあるよ(編集部注:1オンスの羽毛が800立方インチの体積まで膨らむことを800フィルパワーといい、700フィルパワー以上で高品質ダウンとされる)。

コレクションのキーアイテムであるスニーカー“マーズ ヤード オーバーシュー(MARS YARD OVERSHOE)”は、これまでのコラボスニーカーの様相と大きく変化していますね。その意図は?

雨が多くて寒い季節を乗り切れるようにデザインした、防水仕様のスニーカーだからだ。アウトソールも、凍っていたり滑りやすい場所にも対応できるようにとても柔らかくなっている。3月向け、もしくはニューヨークや東京の冬向けのスニーカーだね。

私も持っているんですが、(今日みたいに)雨が降っている日こそ履くべきスニーカーだったんですね。

一つはっきりさせておこう。汚したくないからという理由でこのスニーカーを履かない人がもしいたら、そいつは履くべき人間ではない。ボロボロになるまで履いて、履いて、履き倒せ!(笑)。

モデル名に“マーズ(火星)”とあるように、宇宙服を想起させるデザインでもあります。

スニーカーも僕の彫刻作品の1つだと思っているし、アポロ11号の月面着陸の際のオーバーシューズを参考にしているからそう感じるのだろうね。アッパー全体を覆う部分には非常に強度と防水性能が高い素材“ダイニーマ”を使っているんだが、これはアポロ計画の宇宙服に使われているガラス繊維“ベータクロス”によく似ているんだ。

今回の来日は久しぶりだったかと思いますが、滞在中に広島・尾道を訪れていましたね。作品のインスピレーションを得るためでしょうか?

来日は3年ぶりで、6〜7回目かな?アメリカにはラストベルト(アメリカ国内で脱工業化が進んでいる地帯)と呼ばれる尾道のような町がある。ラストベルトは過去に工業地帯として栄えていたが、現在は衰退しているような場所で、尾道は美しいのはもちろんだが、ラストベルトのようにこれからの再活性化の可能性があると思っている。ゆえに、アーティストを引き付ける魅力を持っているんだ。

滞在期間中には、野村(訓市)さんやヴァージル(・アブロー)らと会っていましたが。

訓市は、トヨタに次いで日本で2番目にいろいろなものを輸出していると思っている、最高だよ。俺のブラザーさ!(笑)。

5万本のリボンやデジタルアートで演出 「ミキモト」のハイジュエリー展が開催

「ミキモト(MIKIMOTO)」は10月14日まで、ミキモト銀座4丁目本店7階ミキモトホールで2018年ハイジュエリーを一般公開する。入場は無料。 “ジュ ドゥ リュバン(JEUX DE RUBANS)-リボンの戯れ”をテーマに約5万本のリボンを使用した幻想的な空間で、今年7月にパリ・オートクチュールで発表した作品をはじめ、数々のハイジュエリーを紹介する。世界中で愛される永遠のモチーフであるリボンのしなやかさを表現したハイジュエリーをはじめ、グラデーション状のパールが美しいネックレスやコンクパールを使用したリング、「ミキモト」のロングセラーのさんごをモチーフにした“KOFUKU NO KI(幸福の木)”のブローチなどきらびやかなコレクションが勢ぞろいした。

食卓が置かれたスペースにはリボンでかたどったロブスターや花々が置かれ、お皿に見立てたケースにジュエリーを展示。壁にはデジタルを駆使した表情が変わる肖像画風のアートが飾られ、ジュエリー以外にも見どころが満載だ。

リボンの彫刻を施した部屋では、新たに登場した“ミキモト ラグジュアリー ギフト コレクション”も展示。老舗ジュエラー「ミキモト」ならではの職人技とこだわりの素材を惜しみなく使用したフォトフレームやボールペンが登場する。アコヤ真珠とダイヤモンドを使用したボールペンは、セラミック製が75万円、ジュラルミン製が55万円で、アコヤ真珠とダイヤモンド、シルバー製のフォトフレームは650万円と850万円の2種類ある。

同展の一部はミキモト大阪店でも19~21日に開催する。希少なパールや宝石を使用したハイジュエリーやデジタルアートで非日常に触れられる展示は必見だ。

32歳のダニエル・リーによる新しい「ボッテガ・ヴェネタ」は“フィービー枠”を狙えるか?

「ボッテガ・ヴェネタ(BOTTEGA VENETA)」は22日、32歳の英国人デザイナー、ダニエル・リー(Daniel Lee)によるメンズとウィメンズのデビューコレクションを発表した。ショー会場は公園に建てた透明のテントで、日差しがたっぷり降り注ぐ。フィービー・ファイロ(Phoebe Philo)時代の「セリーヌ(CELINE)」出身というキャリアからもダニエルへの期待値は高く、オープンでフレッシュなショー会場が若いデザイナーへの一層の興味を掻き立てた。

ファーストルックは、デコルテのカッティングが特徴的なシンプルな黒のレザーのワンピース。イタリア・ヴェネト州で高級レザーグッズからスタートした同ブランドのコアバリューを端的に表す始まりで、黒はこの後も度々登場するキーカラーとなった。前任のトーマス・マイヤー(Tomas Maier)の黒が複雑なニュアンスを持つシックな黒だったのに対して、ダニエルの黒はストレートで強い黒。中盤に登場する光沢あるシャツのインスピレーション源が90年代の“トラッシーな(売れない)”ミュージシャンという視点からもわかるように、新生「ボッテガ・ヴェネタ」はエレガンスからストロングネスへとかじを切るようだ。

若いリーを起用した狙いのひとつは、彼と同世代の若い顧客の獲得。先に発表したプレ・フォールではメンズ・ウィメンズともに、シンプルなトレンチコートやニットトップ、レザーやナイロン製のスポーティーなブルゾンといった定番アイテムが充実していた。メーンはその延長にありつつ素材使いはより強く、インパクトあるものに。イギリス人であるダニエルが、イタリアのカルチャーを学び取り入れたというウィメンズの服のカタチは広いデコルテや長いスリットなど女性の官能性を強調する。

ダニエル自身が車好きなことから、バイカーディテールが随所に登場し、これも強さにつながっている。また、アイコンであるレザーを編み込む技法、イントレチャートは服もバッグもひとつひとつの四角を大きく使い、これまでよりポップに。ぽってりとしたトゥーにイントレチャートを用いたパンプスは可愛らしく、アイコニックなアイテムとなりそうだ。

同ブランドは、「自分のイニシャルだけで十分」(When your own initials are enough)というキーフレーズを持つが、ダニエルもロゴは用いず、素材とデザインで勝負。それだけにフォームやバランスが重要となるが、レザーやマッキントッシュなどハリのある素材が多いことからか、着こなしの難易度が高いバランスのアイテムが増えている。元々レザーグッズのブランドであり、プレタポルテの歴史は前任者トーマス・マイヤーが築いたもの。トーマスが残したアーカイヴに頼らずに独自路線を築くのは難易度の高い仕事だけに、ダニエルの強みが職人技と融合し独自の世界を確立するにはもう少し時間がかかりそうだ。

「ジンズ」が中国メガネ市場で拡大できた理由

アイウエア企業ジンズ(JINS)の2018年8月期の売上高548億円のうち13%に相当する72億円が海外事業で、前期比38%増の高い伸びを見せ、初めて黒字化した。海外の売り上げのほとんどは、130店舗を展開する中国事業だ。9月に香港にも進出し、アジア市場はさらに拡大基調にある。上海と瀋陽にある中国法人のトップを務める宇部真記ジンズ チャイナ社長に中国ビジネスのこれまでの成長と今後のビジョンを聞いた。

中国進出の経緯は?

2010年12月に、中国・瀋陽に出店したヤマダ電機の2階に1号店をオープンしました。当初、売り上げは苦戦しましたがしばらく様子を見て、3店舗目の天津店が好調で手応えをつかみ、12年に上海の伊勢丹と森ビルの商業ゾーンに相次いで出店しました。このタイミングで、私が中国ビジネスの責任者として着任し、瀋陽と上海の会社のトップを兼務しています。現在、9人の日本人社員が駐在しています。

その後、中国ビジネスは一気に拡大している。

今、中国ビジネスは軌道に乗り、ここ数年は年30店舗出店して、現在の店舗数は135、従業員数は約1000人に成長しました。売り上げは年々伸びており、今年も30店舗増える予定です。

フレーム価格とレンズ価格を合わせた3プライス設定の販売システムが新しかった?

399元(約6000円)、599元(約9500円)、799元(1万2000円)のセット価格で商品を販売しています。「ジンズ」が出店した後、類似店が増え、現在この販売方法は一般化しています。類似店の多くが淘汰されましたが、現在の主なライバルはアオジョ(AOJO)、ローホ(LOHO)、ルック(LOOK)などがあり、日本の「ゾフ(ZOFF)」と「オンデーズ(OWNDAYS)」も進出しています。

中国の売り上げ一番店は?

天津の商業施設ジョイシティ(大悦城)が一番店で、ピークの月は約2500万円を売り上げました。その次は、エリアに約40ある上海の店舗が続きます。

ライバルが多い中で、「ジンズ」が差別化している点は?

商品のファッション性より、むしろ日本企業として定評のある安心・安全な品質と丁寧なサービスをしっかり打ち出していることです。ライバル他社のことは意識していません。商品はほとんどが中国製ですが、1790元(約2万8000円)の日本製チタンの高額フレームも売れており、生産が追いつかないほどの人気です。

中国と日本の消費者の違いは?

中国はアイウエアのトレンドが明確で、消費者は日本人より圧倒的にトレンドに対する意識が高いということです。日本人は自分に似合う商品を選び、結果としてシンプルでベーシックなデザインに偏りがちですが、中国人は自分に似合っているかは二の次で、今流行のデザインに飛びつきます。日本ではあまり売れなかったキャッツアイのフレームが、中国では大人気となりました。今はメタルのオーバル型フレームやフロントが六角形のモデルがよく売れています。中国では、日本のMDは通用しません。また、売り上げ全体に占めるサングラスの購入比率が高いことも特徴で、日本が3%程度なのに対し、中国は約15%で、日差しが強い夏は35%になることもあります。アイウエアがファッションアイテムとして浸透している証拠です。

中国の出店はどこまで伸びる?

ひとまず300店舗まで出店できると見込んでいます。デジタル化が急速に進んでいる中国で、Eコマースによる眼鏡の購買がどれだけ高まるかを注視しています。

9月に海外5地域目となる香港に出店した。

2店舗出店し、上々の滑り出しです。場所はまだ公表できませんが、あと3店舗の出店が決まっています。市場規模から考えると20店舗まで拡大できると思います。香港での事業拡大の大きなネックとなるのが、検眼ができる資格を持った測定士の常勤が義務付けられていることです。香港に約2000人しかいない測定士は、ライバル店との人材確保の競争により、人件費が高騰しています。能力が高い人は眼科医レベルで、年収1000万円を超える場合もある。測定士の争奪戦が今後の事業拡大の肝になると思います。「ジンズ」は常にイノベーションを起こす会社であり、そのスタンスは中国でも変わりません。

「ヴォーグ」を擁するコンデナスト 音楽配信会社出身の新CEO就任でどう変わる?

経営統合した米コンデナスト(CONDENAST)とイギリスを拠点にするコンデナスト インターナショナル(CONDENAST INTERNATIONAL)のグローバル最高経営責任者(CEO)として、米大手音楽ストリーミングサービス会社パンドラ(PANDORA)のロジャー・リンチ(Roger Lynch)前社長兼CEOが就任した。同氏は、パンドラのほかにも衛星放送のディッシュ・ネットワーク(DISH NETWORK)でエグゼクティブ・バイス・プレジデントを、テレビのストリーミングサービスのスリングTV(SLING TV)ではCEOを務めてきたが、出版メディアの経験はないことから、コンデナストが映像やデジタルメディア事業の拡充を念頭に人選をしたことがうかがえる。

コンデナストはデジタル化が遅れたこともあり、2016~17年におよそ2億5000万ドル(約277億円)の損失を計上したと見られている。18年に赤字額がやや減ったものの、まだ利益を上げるにはいたっていない状態だ。遅ればせながらも進出したユーチューブ(YOUTUBE)やネットフリックス(NETFLIX)でのコンテンツ事業が成功を収めたため、同社がデジタルや映像分野をさらに強化する方向に進むことは想像に難くない。

しかし、リンチ=グローバルCEOに期待されているのはそれだけではないだろうという声が社内で出始めているという。これまで、コンデナストは損失を減らすための施策として主にコスト削減や事業縮小を行ってきた。米コンデナストとインターナショナルは統合によって1つのデジタルプラットフォームに移行する予定だが、これは両社のユーザーがまとまることで広告主にとってさらに魅力的な存在になるということ以外にも、バックエンドの運営が統合されることによる節約効果が見込まれている。統合は非常に複雑な工程になることが予想されるが、経営陣の誰もそうした経験がないため、IT技術に強いリンチ=グローバルCEOが選ばれたのではないかというのだ。なお、社外の人材がコンデナストのCEOに就任するのは今回が初となる。

仮に、同氏がそうした“大手術”のために期間限定で任命されている場合、デジタル化への移行を推進したパメラ・ドラッカー・マン(Pamela Drucker Mann)=チーフ・レベニュー兼マーケティング・オフィサーが次期CEOになるのではないかとウワサされている。また、アナ・ウィンター(Anna Wintour)=アーティスティック・ディレクター兼米「ヴォーグ(VOGUE)」編集長の名前も挙がっているという。アナが年若いリンチ=グローバルCEOの下につくことをよしとしないのではないかという憶測に基づいたウワサだが、逆にファッション業界出身ではないリンチ=グローバルCEOが、コンデナストでのアナの権力の大きさなどを不当だと思うのではないかという向きもあるという。コンデナストが真の意味で統合されるまで、だいぶ時間を要することになりそうだ。

新宿高島屋にウェルネス売り場 横断型MDで女性客を呼ぶ

高島屋は、新宿店の8階にウェルネスをテーマにした編集フロア「ウェルビーフィールド」を3月15日開く。売り場面積約2000平方メートルに、スポーツブランド、化粧品ブランド、飲食店など20店のほか、スタジオも併設し、モノとコトの両面から健康的なライフスタイルを提案する。初年度売上高20億円を計画する。

女性を中心にランニングやヨガなどの運動を日常に取り入れる人が増え、オーガニックの食品や化粧品も注目を集めている。ニーズに応えるためには百貨店の従来型の商品分類の枠を超えた横断的なMDが必要と判断し、8階の婦人服売り場のスペースを刷新した。同社のスポーツ部門ではなく、レディースファッション部門が管轄する売り場になる。

ウエアやシューズの顔ぶれは、ユニクロのアクティブウエアを集めた新業態「ユニクロ ムーブ(UNIQLO MOVE)」、マッシュホールディングスの新しいスニーカー業態「シトロン イン ザ シティ バイ エミ(CITRON IN THE CITY BY EMMI)」の他、「アディダス(ADIDAS)」「プーマ(PUMA)」「アンダーアーマー(UNDER ARMOUR)」「ダンスキン(DANSKIN)」「レリック(RERIC)」など。ビューティでは高島屋の自主編集ショップ「ベルアクティーヴ」の1号店が入り、スポーツアロマトレーナーの神崎貴子氏が全体を監修する。飲食ではUCCによる「ウェルビーカフェ25°」、発酵食品を提供する「コウジアンドコー」を誘致した。

2軒のスタジオはともにゴールドジムと提携した女性専用の新業態。「メローフロー」はヨガや空中ヨガ、フラダンス、ピラティスなどのメニューを豊富にそろえる。「ウーマンズシェイプジム」はトップクラスのインストラクターが手ほどきする本格的なレッスンが売りだ。定期的に通うスタジオを設けることで、顧客の囲い込みにつなげる。

「バーニーズ ニューヨーク」2019年春夏導入の新ブランドは欧米に加え韓国からも

「バーニーズ ニューヨーク(BARNEYS NEW YORK)」の2019年春夏は、初セレクトブランドが目白押しだ。アパレルの23ブランドをはじめ、バッグやシューズ、ジュエリーまで初お目見えブランドが並ぶ。今回、中でも注目のブランドを紹介する。

ファッションの新導入ブランドは、ニューヨーク・ファッション・ウイークでも注目を集めたオーストラリアブランド「ジマーマン(ZIMMERMANN)」(ワンピース9万7000円など)や、オールインワンやワンショルダーのドレスなどを展開するLAブランド「シャイナ モート(SHINA MOTE)」(ドレス7万8000円など)、タイムレスなクラフトマンシップで仕上げたロマンチックなコレクションが特徴のノルウェーブランド「バイ ティモ(BY TIMO)」(オールインワン5万9000円など)、2017年スタートの韓国ブランド「ザ ルーム(THE LOOM)」(3万円台)。その他、米国発のTシャツブランド「モノグラム(MONOGRAM)」や、コンパクトなTシャツコレクションがそろうLAブランド「プリティーズ(PRETTIE’S)」、LA発「ジューシークチュール(JUICY COUTURE)」のデザイナーによる新ブランド「パム&ゲラ(PAM & GELA)」など。

ジュエリーはボリューム感のあるアイテムが引き続きトレンドとして君臨。新しいセレクトブランドは、スワロフスキー使いの大ぶりでエッジーなデザインが特徴のイタリア発「エレンコンド(ELLEN CONDE)」(3万円台)や、こちらもスワロフスキーをふんだんに使用するが値ごろ感のあるフランスブランド「エレナ ズベルディア(HELENE ZUBELDIA)」(1万〜3万円台)などだ。

バッグやシューズは、メタリックやトランスペアレント、ネオンカラー、パイソンが共通のキーワード。バッグの新規導入は、遊び心あるカラフルなPVC素材が注目の日本発「ナナナナ(NANA–NANA)」や、リアルパイソンのショッパーバッグが有名なマイアミ発「ゲラーレ ミズラヒ(GELAREH MIZRAHI)」など、シューズではロンドン発老舗ブランド「マローン スリアーズ(MALONE SOULIERS)」、「アディダス(ADIDAS)」出身のデザイナーが手がける米国ブランド「ブランドブラック(BRANDBLACK)」などだ。

ファレルが語る「シャネル」とのユニセックスコラボ、カールとの友情

シャネル(CHANEL)」はファレル・ウィリアムス(Pharrell Williams)とコラボレーションしたカプセルコレクション“シャネル ファレル(CHANEL PHARRELL)”を、3月29日に韓国ソウルの旗艦店で先行発売した。同コレクションはその後4月4日から世界の複数店舗で限定的に販売される。コラボレーションの経緯や先日亡くなったカール・ラガーフェルド(Karl Lagerfeld)氏とのエピソードについて米WWDが聞いた。

2017年に「シャネル」とコラボレーションしたスニーカーを発売した際、限定500足に対して12万人と応募者が殺到した。それからカプセルコレクションまで拡大する話をはじめにしたのはいつ?

ファレル・ウィリアムス(以下、ファレル):あのスニーカーは「シャネル」がコレットをジャックしていたタイミングにおいて完璧な目玉商品だった。それはカール、ブルーノ・パブロフスキー(Bruno Pavlovsky)=ファッション部門プレジデント、ヴィルジニー・ヴィアール(Virginie Viard)=ファッション・コレクション部門アーティスティック・ディレクター、そしてエリック・ファンダー(Eric Pfrunder)=ファッションイメージ・ディレクターから提案されたもので、1足のスニーカーの成功が、今回のカプセルコレクション製作という素晴らしい機会につながったのだと思う。

カールやヴィルジニーを含む「シャネル」チームとのデザインプロセスはどのようなものだった?

プロセスは明快でシンプルだった。僕のクリエイティブ・ディレクターのシンシア・ルー(Cynthia Lu)と一緒にムードボードを作ってカールとヴィルジニーに見せた。そこから彼らは全ての部門を訪れることを許可してくれて、僕たちは使いたいアイテムや素材を選び、1カ月くらい経って「シャネル」はサンプルを見せてくれた。その迅速さには驚いたよ。

ブランドに新鮮でファレルらしい要素を取り入れたかった?

コレクションのメインはユニセックスであること、その時点ですでに新しいアプローチだ。僕は「シャネル」のウィメンズの服を長年にわたって着てきたけれど、このコレクションをユニセックスにすることで、より多くの人がブランドに触れることになるだろう。ほんの少し色を加える、僕がしたことはそのくらいだ。

「シャネル」のアイコンからどんな要素を自身のデザインと組み合わせた?

“シャネル ファレル”を提案したのはカールで、アイデアを描き起こし始めたのも彼だ。数分も経たない内に彼はいくつかの選択肢を描き出し、そこから実際に製品になったものもある。僕はアクセサリーに目がないから、ベルトからバッグ、サングラスまでお気に入りのアイテムに触れていった。「シャネル」とロゴの入ったビンテージのラウンド型サングラスを見せてくれたのを覚えているよ。とてもアイコニックなモデルで、今回複数のカラーでそろえられるというのは僕が常に望んでいたことであり、素晴らしいことだ。

「ハイジュエリーは名画のようなもの」 ヴァン クリーフ&アーペルCEOが語る「レコール」とメゾンの価値観

「ヴァン クリーフ&アーペル(VAN CLEEF & ARPELS以下、ヴァン クリーフ)」が支援する「レコール ジュエリーと宝飾芸術の学校 日本特別講座(以下、レコール)」が、2月23日に京都造形芸術大学外苑キャンパスでスタートした。日本での開講は2013年以来、2回目で3月8日まで。開校イベントで来日したニコラ・ボス(Nicolas Bos)=ヴァン クリーフ&アーペル・プレジデント兼最高経営責任者(CEO)に、レコール開校の目的およびメゾンの価値観について聞いた。

今回「レコール」を6年ぶりに日本で開催する経緯と目的は?

「レコール」パリ校以外で初めて2013年に開講したのが東京だった。その際は成功したが、プログラムなど「レコール」の新たな可能性を模索しながら調整に思った以上に時間がかかった。昨年、京都国立近代美術館で開催した「技を極める-ヴァン クリーフ&アーペル ハイジュエリーと日本の工芸」展も「レコール」と同じような取り組みだったと思う。

2回目開校の目的は初回と同じで、宝飾の世界について学ぶ場を提供することだ。ただ、長時間と時間の短いクラスをミックスするなど、プログラムを工夫させている。また、新たな内容のクラスやレクチャーなども加えた。「レコール」は単なる学校のような“学びの場”ではなく、サロンの内装や空間演出を通して、発見や対話を楽しんでもらう場だ。今回のサロンは建築家の藤本壮介が手掛けている。新たな試みとしては、宝飾の歴史を共有するという観点からアール・ヌーヴォー期のジュエリーの展示がある。世界的に有名なジュエリー蒐集家の有川一三氏に協力してもらった。また、現代からは、ジュエリーからオブジェ、家具まで幅広く手掛けるデザイナー、ハルミ・クロソフスカ・ド・ローラ(Harumi Klossowska de Rola)の作品展「ハルミ・クロソフスカ・ド・ローラ 自然の痕跡」を行い、ジュエリーやオブジェに反映された彼女の個人的な世界観を紹介している。これらの展示はクラスを補完するものだ。

「レコール」の活動が「ヴァン クリーフ」に与えるメリットは?

いろいろある。われわれが持つジュエリーの専門知識を人に伝える役割がある。ヴァン クリーフはもちろん営利企業だが、「レコール」の活動を通して総合的なジュエリーの世界に触れてもらうことで、潜在的な顧客の獲得につながっている。スタッフの教育にも有益だ。 

また、「レコール」が「ヴァンクリーフ」独自のブランド文化を作っている。ジュエリーの過去と現在をつなぎ、原石からクラフツマンシップなどの専門知識まで網羅するため、美術館や学校、地質学者などジュエリー芸術の世界におけるネットワークを広げている。それが重要で、ビジネスの枠を超えたわれわれの役割を示している。

「レコール」の全クラス数と予想している参加者数は?

15種類、全47クラスだが、ほぼ予約で埋まっている。約1000人の参加になるはずだ。展示は一般に無料公開しているので、2週間で数千人の来場を見込んでいる。

「レコール」を開催する国の判断の基準は?開催国によってプログラムは変わるか?

美術館や専門機関、そして受講者のネットワークがある都市で開催する。今まで東京のほかにニューヨーク、香港、ドバイで開催してきたが、都市によってコラボレーションする機関が違うので、プログラムも変わる。

「ヴァン クリーフ」のブランド哲学は?何が「ヴァン クリーフ」をほかのメゾンと違うものにしているか?

専門性、品質、スタイル、そしてポジショニングが特異である点だ。石の選別から、「ヴァンクリーフ」とすぐ分かるスタイル、幾通りにも着用することを可能にする技術などが挙げられる。また、「レコール」はジュエリー業界全体を支援するイベントである。通常、競合ブランドは自社の作品に特化した展示しかしないが、われわれは、業界のあらゆる関係者とコラボレーションするのに慣れている。

ハイジュエリーに関して、クリエイションからウェブサイト、カタログなど全てにおいて一貫したイメージと細部にまでこだわった表現をしているが、その理由とメリットは?

ハイジュエリーは単なる装飾美術品ではなく、多くの人に見てもらうべきものだと考える。絵画に例えると、ピカソの絵が、それを購入しようとする人にしか見せられなかったら、美術館で今日あれだけ多くの人にピカソが見られることはなかっただろう。それと同じ考え方だ。ハイジュエリーも時間をかけて丁寧に作り上げるものだから、できるだけ多くの人に向けて紹介するべきだ。おとぎ話がインスピレーションだった場合は、ジュエリーそのものから展示空間、そしてそのコレクションの表現に関わる全ての体験はおとぎ話と同じでなくてはならない。それらは純粋な芸術作品であって顧客だけのものではない。芸術的な表現として一般に公開するべきだ。なぜなら、顧客以外も興味を持っているから。

ファッション業界でダイバーシティー(多様性)やインクルーシビティー(多様性の受容)が話題になっているが、ジュエリー業界の動きは?今後は?

企業を運営する上で、それらは社内で重要なことだと思う。ファッション業界で起こったことは決して意図されたものではないが、ある行動が周囲にどのようにとらえられるかについては、より慎重にならざるを得ない。ジュエリーの世界はファッションと異なり、特定の着用者が主役になることはなく、ジュエリー自体が主役だ。われわれの顧客は体形、年齢、国籍など特定の属性に限定されない。キャンペーンにモデルを使用しない理由はそこにある。着用モデルの年齢や国籍を消費者に押し付けたくないからだ。だから、ジュエリーのキャンペーンは物撮りが多い。ジュエリーのキャンペーンはモデルなしというのは、暗黙の了解。そういう意味では、ファッション業界よりダイバーシティーが進んでいると言えるかもしれない。

羽田空港が日本一の商業施設に王手 新たな商業エリア「ザ ハネダ ハウス」をオープン

日本空港ビルデングは12月19日、第一旅客ターミナル5階に新たな商業エリア「ザ ハネダ ハウス(THE HANEDA HOUSE)」をオープンした。「アディダス(ADIDAS)」やオンワードホールディングスのオーダーメードスーツ業態「カシヤマ ザ・スマートテーラー(KASHIYAMA THE SMART TAILOR)」、EXILEが所属するLDHによるライブレストラン「ライブ&レストランLDH キッチン ザ トウキョウ ハネダ(Live & Restaurant LDH kitchen THE TOKYO HANEDA以下、LDH キッチン)」など14店舗が出店した。羽田空港は免税店などを含めると商業施設の売上高は約1200億円(WWDジャパン推定)で、これまで日本一と言われてきた成田空港とほぼ同等の規模になる。挨拶に立った鷹城勲・日本空港ビルデング会長兼CEOは「新たな商業空間のコンセプトは“通過する場所から滞在場所へ”。空港での時間を贅沢なものへと変えたい」と語った

14店舗目になる「カシヤマ ザ・スマートテーラー」は、空港の店舗らしく旅行カウンターのような受付と大きな試着室を構えた。これまで雑居ビルなどへの出店がメーンで、本格的な商業施設への出店は今回が初めてになる。2人のスタッフが常勤ながらも予約や混雑状況に応じて、訪問販売員やフィッターがヘルプに入り、柔軟に対応する構え。店舗の前には贅沢な革張りのソファーが設置された共有スペースもあり、「忙しいビジネスマンだけでなく、旅行前のお客さまにもぜひ来ていただきたい」(広報)という。

アディダスは、約25坪ほどの新業態の小型店を出店。ランニングシューズとウェア、パーカ、Tシャツに加え、ビジネスマンをターゲットに、スーツタイプのジャケットも揃えた。隣接する店舗との仕切りを作らず、入りやすさを重視する一方、縦長のレイアウトで商品のみやすさを重視した作りになっている。「直営では、空港への出店も初めて。成果が上がれば、この業態で他の商業施設への出店も検討している」と新業態モデルとしても期待を寄せる。

羽田空港は免税店を含めると320店舗が出店。旅客数は2018年度で国内線と国際線を合計すると6974万人の見込みで、成田空港の3609万人の約2倍に達する。羽田空港以外でも商業施設を出店する日本空港ビルデング全体では飲食を除く物販だけでも1762億円(19年3月期見通し)を売り上げる、日本屈指の商業施設でもある。

香取慎吾が豊洲で国内初のアート作品展を開催 15日から

タレントの香取慎吾による国内初のアート作品展「サントリーオールフリーpresents BOUM!BOUM!BOUM!(ブン!ブン!ブン!)香取慎吾NIPPON初個展」が、豊洲のIHIステージアラウンド東京で開催される。会期は3月15日から6月16日まで。

会場は3つのステージから構成される。ステージAには、個展名ともなった新作のオブジェ“BOUM!BOUM!BOUM!”を展示する。“「脳」迷路”“「心臓」ドーム”“「口」アーケード”のゾーンからなり、“「心臓」ドーム”は巨大なオブジェで、制作時の香取の心拍を録音・計測。オブジェに触れると、そのときの心音や鼓動が体感できる仕組みだ。BOUMとは心臓の鼓動音を表すフランス語で、日本語訳するならドキドキのようなニュアンスになる。香取は、「自身初の個展をパリで行えたことは光栄だが、同時に早く日本でも開催したいと思った。360度回転劇場でドキドキを伝えたい!」と話す。

ステージBには、2018年9月にパリのルーヴル美術館地下のカルーセル・デュ・ルーヴルで開催した「NAKAMA des ARTS」展で発表した100点を超えるペインティング作品を展示する。

ステージCには、初発表となる作品を展示。「昨夜も遅くまで会場で絵を描いた。描きたい思いを止めることができない!ほぼ完成したが会期が長いので、時間を見つけては会場に来て作品を増やしていきたい。もっともっと描きたい。床や壁には、まだ絵を飾るスペースがたくさんある」。

来場者はまず360度回転する客席に座り、約10分の映像作品を見る。その後、ステージA、B、Cの順で回る。「動きのある照明や大量のスモーク、そんな個展って僕も見たことがない(笑)。まるでコンサートの演出をしているようだった」と香取。

IHIステージアラウンド東京は17年に豊洲にオープンした日本で唯一の客席回転劇場で、約1300人を乗せて360度回転する円形の客席を劇場の中心に配し、客席をステージと巨大スクリーンが取り囲む。

サントリーオールフリーpresents BOUM!BOUM!BOUM!(ブン!ブン!ブン!)香取慎吾NIPPON初個展
日程:3月15日~6月16日(3月19日、4月2日、4月16日、5月7日、5月21日、6月4日は休館)
時間:10:00、11:15、12:30、13:45、15:00、16:15、17:30、18:45、20:00(各回120分の入れ替え制)
場所:IHIステージアラウンド東京
住所:東京都江東区豊洲6-4-25
入場料:一般 3500円 / 高校生・中学生 3000円 / 子ども(小学生以下)2500円(全席指定)※3歳以下の入場不可。4歳以上の未就学児の入場無料(保護者1人につき子ども1人までひざ上で鑑賞。座席が必要な場合は要子ども料金)